百兆年ぶりに鬼平犯科帳を見た。
茶屋の女に入れ込んだ同心(既婚者、一人娘あり)、同情の余地無しである。
茶屋の女は賊の親玉の妻で、同心はまんまと賊の情報屋に成り下がる。
さらに、賊の親玉に対して女を手放すよう直談判する(そして駆け落ち的な)と固い決意を固める。
妻と娘がありながら。
固めんな。
初めて味わう女の味がどうのこうとナレーションも、まあまあ綺麗な妻がいる。同情の余地はない。
鬼平犯科帳自身も「浮気か、ハッハッハッ」というノリ。そのハッハッハッが悲惨な結末に繋がる。
浮気のために「(嘘:捜査のために)現金ちょうだい」と同心に言われ、健気に銀貨を持ってくる妻がとても哀れ。全くもって浮気かハッハッハッじゃない。
最後の最後、火付盗賊改として腹を切る所存だったのも、賊の親玉の情報を提供したのも、
全ては鬼平犯科帳に露見してると知ったから。決して反省ではないし、最後まで妻や子への謝罪は無し。
死んで当然である。女もろとも。
かわいそうなのは鬼平付けの忍びみたいな人が多勢に無勢で切られて負傷したこと。
残された妻子は年金が保証されるようなので問題ない。
久しぶりに死んで当然物語であった。しかしまあほんとうにどうでもよい。