ローラー滑り台をサンダルで乗ってはいけない。
たまに田舎にある、ロングタイプのローラー滑り台。
これが好きで好きでたまらなかった。
ある日の滑り台では、前に滑っていたガキが(ただし当時私もガキ)、とろとろと滑り台をおりている。
ローラーの勢いに任せて、シャーッと降りるのがこの楽しみにも関わらず、だ。
小僧はゆっくりと、自らの尻と足の力で降りている。
私は困惑していた。
今となってはなぜそうなったのか忘れてしまったが、
前が詰まっているせいで、滑り台に座る私の姿勢を崩さざるを得なくなってしまっていた。
最終的に、左足の小指が滑り台の壁な部分と密着する姿勢になってしまい、
進むにつれこれがサンダルばきで素足の小指に摩擦となって返ってくる。
手と手を擦り合わせると温かくなる、あの原理だ。
摩擦により大変な熱さを感じたものの、なぜか姿勢が変えられず、熱いまま滑り台を降り切った。
痛む左足の小指を見てみると、焦げているのか汚れているのか、一点ポツンと黒くなっていた。
少なくとも当時の私は、自分には落ち度がないはずなのにそれとは関係なく問題が起きることがあるというごく当たり前なことを、改めて人生の教訓とした。
2023年2月11日、他人によって生じたガスコンロで火傷記念