空きっ腹で大根を生で食べるとお腹が痛くなる。
初めてこの現象に気がついたのは、23歳の頃だ。
社会人1年目で一人暮らしをしていて、自炊を頑張っていたあの日。
大根は1/2カット50円くらいだったので、よく食べていた。大体汁物にしていた。
その日も、いつもの通り大根を買って夜食べ、残りを翌朝食べることにした。
起き抜けで、大根をスライスし。マヨネーズ少々とポン酢であえてサラダにしていただいた。
余談だが、マヨネーズとポン酢の組み合わせって健康と不健康の狭間で、マヨネーズへの背徳感を消し去ってくれるので好きなのだ。いや、味も、味も。
本題である。
大根スライスサラダを平らげるや否や、胃がギリギリと痛み出した。即効性すごい。
こんな痛み感じたことがない。水を飲んで、布団にうずくまって数十分くらい。しばらくすると治った。まじで救急車ものかと大いに焦った。
ここで私は、大根を空きっ腹で生で食べたせいだと直感した。生の大根は辛いし、ピリピリする。刺激的な何かを持っているからだろうと。
後日、この原因は大根のジアスターゼいう成分であるということを知る。
この成分は胃液を出したり胃を活発にしたりする作用があるようで、空腹で大量に摂取するとこれが過剰に働いてしまい胃痛を引き起こすそう。
知らなかった。
そして人間は愚かである。
その後数年に一度、自分が今空腹であることを忘れて料理中におろした大根のつゆを一気飲みしたり、漬物つけた瞬間の出汁の味がするそれをガジガジしたりして、
「あああ、ジアスターゼエエエ!!!!!貴様まだ居たのかあああああ」
を繰り返している。
実は最近、私は割と少量でも空きっ腹だとやられるのだが、これは遺伝的性質であるということが判明した。母親もそうだったのだ。
人体って不思議だね。